Dramatic Inspiration

Dramatic Inspiration

傘に隠れそっと見てた 長いあなたの前髪から
頬へつたう雫落ちて わたし張り裂けそうになる

きっと あなた 気付かないままね
だけども 回り出すストーリー

夢のような世界 あなたがいてくれたのだけで
嘘のような世界 あなたがいないだけで

熱を帯びた瞳の色 少し泣きそうに見えるの
失う事は悲しいけれど 知らずいたら良かったのかな

ドアの前で問いかけてる ふたりの先は見えないの
求め続けて求めて欲しくて
そして 止まらないストーリー

夢のような世界 あなたがいてくれたのなら
嘘のような世界 あなたがいないだけで


「Cloud Girl」「My Openig」と次いで、3番目に打ち込んだ曲です。

この曲が生まれた経緯は、タイトルの通り、ドラマティックな曲をひとつ作ってみたいとまずメロディー制作から着手。このサビ後のキャッチーな間奏、当初はここがサビになる予定で作られたものでした。そして歌詞は昔に書いたものを転用。私は手直しが好きで、作ったものを改造したりばっさり捨てる行為をよくしてしまいます。(小学生の頃から二度書き厳禁の習字は嫌いで、アタリをとって消して書いてを繰り返すデッサンは大好きでした。)そんな風に「インスピレーション」という単語のタイトルとは裏腹に、メロディーと歌詞がそれぞれ原型から大きく変えて仕上がった曲でした。

この歌詞の原型はもっとしっとりな感じで...なんと言えば良いだろう、物理的なモノや動きの言葉が全くなくって(例え「走る」という動詞が出てきても実際の道を走っているのでなく)、比喩や思いや感情など、自分の内側だけで完結しているタイプの歌詞でした。(「Berutiful Days」とか「There is Love」の歌詞はそのタイプですね。)
最終的にこの「Dramatic Inspiration」の歌詞は、1番のAメロから「傘に隠れ そっと見てた...」と私が書いた詞の中では比較的しっかりと情景を書いています。まさにドラマの演出ですね。それでも、相手の気持ちが読み取れる描写はほぼ残していません。

こういう、「写実主義」と言わんばかりに物や動きを書き込むのか、精神世界の中だけで終わらせるのか、私が歌詞を書く際にすごくこだわってしまうところです。「Graduate from Parting」では、「幼さ」を書ききりたかったという趣旨の発言をしていたと思いますが、幼さを「カーディガン」を始めとしたの固有名詞の連続と「消えたい」って衝動(モラトリアム)で強く発したように、恋愛をテーマにした歌詞では「2人の関係性」のような曖昧なものは推し量ることができるような表現をしたくなってしまいます。傘に隠れてそっと見てるような距離感から物語が動き出してハッピーエンドまで行けたら、すごくドラマティックですよね。そんな予感を感じられる瞬間って人生に何度あるのでしょう。尊い瞬間ですね。

間奏・Aメロと、キャッチーを心がけたメロディーを作りましたが、サビは結構歌いにくいです。サビの中で3回転調しているの、気づきました?
夢のような世界〜|嘘のような世界〜あなた|がいないだけで〜
このタイミングでキーが変化しています。このメロディとコードを追える方はすごく音の調感の精度が高いですね!
ノリづらい曲と思われるんじゃないかなと、個人的に心配していたのですが、意外と好きだと言ってくれる声が多くてほっとしています。

アレンジに関しては、珍しくHazkiだけじゃなくてメンバーのRyoも参加してくれてます。ギターっぽい音色のフィル部分などがそれですね。
他人が打ち込んだパートってうれしくて、ミックス時についつい目立たせたくなってしまいます。結果、ボーカルがちょっと小さいよとしばしば指摘されてしまう。でも、これで良いのですHazki的にはこれが良いのです...!!

(2017.08.20)


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